予定:ポーランド:ぶりアラのキャベツ煮
12. ポーランド:ぶりアラのキャベツ煮
特徴:煮込みキャベツ「ビゴス」風。
材料:2人分
ぶりのアラ … 約350〜400g(熱湯をかけて霜降りにする)
キャベツ … 1/4玉(約250g、ざく切り)
玉ねぎ … 1/2個(みじん切り)
トマト … 1個(ざく切り) または トマト缶 … 200g
にんにく … 1片(みじん切り)
ローリエ … 1枚
サラダ油またはバター … 大さじ1
水 … 200ml
塩 … 小さじ1/2〜2/3(味を見て調整)
こしょう … 少々
(仕上げ用)ディルやパセリ … 適量
ポイント
「ビゴス(Bigos)」というキャベツ煮込みのイメージで、肉の代わりにぶりアラを使う。
トマトとローリエで風味を出し、仕上げにディルを散らすとポーランドらしさが出ます。
世界の地方料理よりBigosとは”狩人の煮込み”という意味の言葉で、本来はザウアークラウトと生のキャベツを組み合わせて肉や腸詰め、キノコなどを数日掛けて煮込んでいきます。各家庭にそれぞれのレシピがあり、トマトを入れたりプルーンを入れたりされており、ポー-ランドやリトアニアではお袋の味として親しまれているそうです。美味しく仕上げるにはずっと煮込み続けるのではなく、火に掛けたり下ろしたりということを繰り返して2~3日かけるのが良いとされています。煮込めば煮込むほど味が馴染んで美味しくなるソウルフードと言える一皿です。
作り方
下処理
ぶりのアラは熱湯をかけて霜降りにし、血合いや臭みを取っておく。
炒めベース作り
鍋にサラダ油(またはバター)を熱し、にんにくと玉ねぎを炒める。
玉ねぎが透き通ってきたら、トマトを加えて軽く煮る。
煮込み
キャベツを加えて全体を混ぜ、水とローリエを加える。
ぶりアラを上にのせ、蓋をして弱めの中火で15分ほど煮込む。
仕上げ
塩・こしょうで味を整える。
器に盛り、刻んだディルやパセリを散らして完成。
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not+e 体験したスープ、全部見せます~世界のスープ探訪・ポーランド編①
①ビーツの解像度が違うぞ!ボトフィンカ(Botwinka)
ポーランドでスープといえばビーツといってもいいぐらいポピュラーなもの。この日食べたのは、若いビーツ・ボトフィンカ(botwinka)の葉や茎、根をブイヨンで煮込んだスープ。野菜の名がそのままスープ名になっています。
それにしても強烈な色です。恐るおそる口に運ぶと……えっ、何これ!と驚くおいしさ。しっかりした酸味とディルの香りが爽やかで切れ味もよく、かつビーツの旨味・甘みもきちんとスープに移っていて、スープという料理の良さが存分に出ているスープでした。
ちなみに日本でよく見かける、大きく成長したビーツはブラキ(Buraki)と呼ばれて区別され、これももちろんスープに多用されます。細長い、さつまいもみたいな形もあります。ぼんやりしていた私のビーツ像が、今回のポーランド旅でだいぶ変わりました。
ちなみにビーツのスープといえばバルシチ(barszcz)のことを語らなくてはならないのですが、これまた長くなるので別レポートを出す予定です。今回食べたボトフィンカもバルシチベースのスープといえます。
②漬物をスープにするという発想。クファシニーツァ(Kwaśnica)
とにかく酸味があるのがポーランドのスープの特長で、発酵させた野菜、サワークリームやヨーグルト、穀物の発酵液、あるいはレモン汁などで酸味を加えます。
このクファシニーツァに使われているのはキャベツの漬物、ザワークラウト。酢漬けと思われがちですが、本来は乳酸発酵させた発酵の酸味です。
切ったソーセージを一緒に煮込んであって、キャベツの軽い酸味とソーセージのおいしさでどんどんスプーンが進んでしまう一皿。
③トマト味にすいとんパスタがアクセント。ポミドローヴァ(Zupa pomidorowa)
トマトポタージュです。日本で食べるトマトスープと似ていますが、これも酸味が強め。小麦粉とたまご入りのすいとんのようなパスタが入っていて、ボリュームを出すとともに、スープの酸味をマイルドにしてくれています。これはポーランド語で「ラーネ・クルスキ(Lane kluski)」というもの。「クルスキ(Kluski)」はパスタのことで、ニョッキから団子、麺状のものまで様々な形状のものがあります。ゆるく溶いた種をスープに流し込んで(laneは「注ぎ入れた」の意)作るので、印象どおり、すいとんですね。
ポミドローヴァにはこれのかわりにお米を入れることもあるそうです。
ポーランドのスープはよくパスタやじゃがいも、団子など炭水化物を入れますが、適当に入れるのではなくこのスープにこれ、という組み合わせがあるようで、それがよく合っている感じがします。
④複雑な酸味が魅力。発酵ビーツの冷たいスープ、フウォドニク(Chłodnik Multum Fermentum)
フウォドニク(Chłodnik)は冷たいスープを指します。中でも最もポピュラーなのがビーツのフウォドニク。日本で冷や汁といえばきゅうりなのと近いでしょうか。たいへんポピュラーなポーランドの夏スープですが、もともとはリトアニア発祥で、発酵させたビーツを使っていたそうです。この店では昔のレシピにのっとって作っているという話でした。
高級レストランらしく、真っ赤なビーツのスープにハーブやゆで卵がトッピングされて運ばれてきて、テーブルでさらに白い液体が注がれます。食べるときに混ぜ合わせつつ、色や味の混ざり具合を楽しめます。
メニューを読むと、白いクリームはスメタナやケフィアなどと呼ばれる発酵乳、バターミルクなどを合わせたもののようです。このクリーミーな発酵乳のコクとビーツの相性が良いのだと感じました。
⑤苦うま、辛うま!冷製ポミドローヴァにスモークした鯉(Chłodnik pomidorowy z wędzonym karpiem)
ポーランドでは基本、トマトスープは温かくして出すのですが(前の店で紹介したみたいに)、冷製に挑戦してみましたとシェフ。
冷たいポタージュに、スモークした鯉と、グリーンのハーブオイルがトッピングされています。鯉はポーランドでは比較的よく食べられる魚です。
酸味の強いトマトスープに鯉の苦み(肝を使っているのでしょうか)とスパイスのピリッとした辛味が混ざって、複雑おしゃれな味わい。お店の地下に発酵トマトの瓶詰めが並んでいて、このスープも発酵トマトなのかなと思いました。
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スープ作家。素材を活かしたシンプルレシピで料理の迷いをなくします。著書に『スープ・レッスン』『ライフ・スープ』『有賀薫の豚汁レボリューション』など多数。
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世界中のシェフが夢中になった、「ハーブオイル」を作ろう! ELLE
世界中でシェフが使っている、グリーンのオイルの正体は?
ニュー・ノルディック・キュイジーヌ(新・北欧料理)やフレンチを中心に、今やレストランで見ない日はない!と言えるくらいに、あちこちのシェフがヘビロテしている自家製オイルが、このハーブオイル。鮮烈なグリーンに目を引かれるけれど、ひとたび口に含めばその魅力が見た目だけではないことがわかるはず。さらっとしたオイルの中にハーブの爽やかな香りとほろ苦さがギュッと詰まっていて、料理をぐっと軽やかに、フレッシュに変身させてくれるのだ。ガストロノミックなレストランで使われることが多いから、さぞかし作り方も難しいかと思いきや、意外に工程は簡単。早速、作り方を次ページでチェックして!
ハーブオイルの作り方は、意外にシンプル
いかにもプロっぽいなビジュアルだけど、作り方はいたってシンプル。基本は、ハーブとオイルをミキサーにかけて、コーヒーフィルターなどで漉すだけ。漉すのには一晩ほどかかるので、冷蔵庫の中で漉して。ハーブは分量を守れば、好みのものを使ってOK。ただし、ミキサーが回転するためにはハーブの量が100g程度は必要なので、手に入りやすいパセリを半量使い、残りはミントやパクチーなど香りに個性のあるハーブを使うのもおすすめ。
ハーブオイル
ハーブをオイルに漬け込むのではなく、オイルと撹拌してから漉して作るハーブオイル。深いグリーンの色合いとフレッシュな香りで、料理の味をフレッシュに格上げしてくれる。
材料
作りやすい分量
ミントの葉50g
パセリの葉50g
オイル(菜種油、グレープシードオイルなど香りのないもの)100cc
※食品用保存袋1枚
作り方
Step 1
ミキサーにミントの葉、パセリの葉、オイルを入れて1分程撹拌する。コーヒーフィルターを大きなグラスなどにのせ、この液を流し入れる。冷蔵庫に入れてひと晩漉すと、グラスにグリーンのオイルがたまる。
Step 2
1の状態で使ってもよいが、ハーブオイルの中に含まれる余分な水分を除くと、さらに日持ちする。その場合は、1のハーブオイルを食品用保存袋に入れ、底辺のひとつの角が下になるような形で冷蔵庫に一晩置く。オイルが上、水分が下に分離するので、その境目を指で押さえ、食用品保存袋の角を少し切って水分だけを捨てる。ハーブオイルは樹脂製のディスペンサーなどに入れ、冷凍庫で保存するのがおすすめ。固まらないからすぐ使えるうえ、2か月ほど保存可能になる。
ディスペンサー容器とは何ですか?化粧品容器のディスペンサーって何? | Beaker mediaディスペンサーとは ディスペンサーは、ボトル容器に付属して使うパーツです。 ディスペンサーを押すたびに中身を一定量ずつ吐出させることができます。 構造としては、押すたびに中身をタンクに吸い上げ、タンクに溜まった中身を吐出するようになっています。
ハーブオイルはどう使う? まずは、そのまま魚介や野菜のソースに
ハーブのフレッシュな香りとほろ苦さがたっぷり溶け込んだハーブオイルは、そのままで香り高いソースとして活躍。なかでも、ソテーした魚介や野菜、鶏肉とは相性抜群。例えば、いかとズッキーニをソテーしてハーブオイルをかけるだけで、驚くほどフレッシュな味わいの美しい前菜が完成する。
スープに浮かべて、ハーブオイルで水玉模様
こんなスープが出てきたら、テンションあがること間違いなし! クリアなスープに浮かぶグリーンの水玉模様は、ハーブオイルを落としたもの。オイルと水分が分離するので、こんな風に仕上がる。クリアなコンソメ系のスープだけでなく、乳製品を使ったクリーム系のスープに入れても美味。ハーブを散らす代わりにハーブオイルが新定番!
ハーブオイルで作ると、マヨネーズが緑色になる!
ハーブオイルはいわゆるオイルと同じように使えるので、マヨネーズを作るときのオイルとしても使える。作り方はいつも通りで、インパクト大の緑色のマヨネーズが誕生! スモークサーモンや海老をのせた北欧のオープンサンド「スモーブロー」に合わせれば、魚介との相性がよいだけでなく、渋い緑色がスモーブローがぐっと渋かっこいい表情に。
・海老とスプラウトのスモーブロー、ハーブマヨネーズ添え
マヨネーズを作るとき、材料の油をハーブオイルに替えていつも通りに作るだけで、緑色のハーブマヨネーズが完成! 魚介を使ったオープンサンドに使えば、味の相性のよさはもちろん、見た目のインパクトも大。
材料
ハーブマヨネーズ(作りやすい分量)
ハーブオイル(レシピは作り方内のリンクから) 100cc
卵黄 2個
白ワインビネガー 15cc
水 15cc
塩 適量
小えび(茹でて殻と尾、背ワタを除く)6尾
スプラウト適量
黒パン(薄切り)1枚
ホースラディッシュ(すりおろす)少々
バター適量
カッテージチーズ適量
作り方
Step 1
ハーブマヨネーズを作る。ボウルに卵黄、白ワインビネガー、水、塩を入れて良く混ぜる。ここにハーブオイルを少しずつ入れながら泡立て器でよく混ぜ、マヨネーズ状になるまで乳化させる。
Step 2
黒パンにバター、ホースラディッシュを塗り、小海老を並べる。スプラウトをのせ、1のハーブマヨネーズをところどころにのせる。カッテージチーズを細かくほぐして散らす。好みでハーブマヨネーズ適量を皿に飾ってもよい。
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